東京安全鴉

素晴らしき日々

12

 このところ、以前に比べて大して食欲も湧かず、食べることが億劫だなぁという話を知人にすると、君は休日はいつも引き篭もってばかりでろくに運動もせず、だからといって働きもせず、無為な日々を過ごして、そりゃ君の責任だ、と言われてしまい、いや全くそのとおりだなと思っておかゆと水だけで生活しています。

 おかゆというものは、下品な話とても吐瀉物に似ていると思うのだよね。特に理由もなく、見たままなのだけれども。そして、食べる時にそのような汚い事を考えるから食欲も無くなるのだ。そうはいってもそう見えてしまうものはどうしようもなく、僕は吐瀉物みたいなおかゆを口に運ぶ。これが吐瀉物だとしたらきっと僕の吐瀉物で、つまり僕は自分の胃から出たものをまた胃に詰めて生きている訳だと思うと、牛の反芻を思い出し、何だかとても愉快になってきた。思わずゲラゲラと笑みを浮かべるがその姿はまるで白痴。その笑みも朗らかなものではなくただ醜い形だけのもの。僕は笑顔が苦手だ。なんだか見透かされてるようで、とても嫌だ。

11番目の駄文或いは向精神薬による健忘者の手記

風は魔王だ。文字がふわふわする。哲学書の上で文字が輪舞曲する。机上ではカントとウィトゲンシュタインの綴った文字たちが踊ってる。僕は寝てる。デパスは甘く懐かしい。駄菓子屋の安いラムネ、ラムネ。タイムラインの光は胎動する。青い光。天井に映る。ほら、とてもきれい…

10

 ピックを噛んでいた。うめぇ、うめぇ、と言いながら。

続きを読む

9

 最近よく夢を見る。夢を見るというのは、つまりは睡眠が浅いのであって、ロマンチックな意味合いは全くない。

続きを読む

8

 一日自由な時間が与えられて、よし、やりますよ、今日、僕は成し遂げます、なんて思って、それを実行できない僕は、駄目なのだろうね。休みだからといって、僕がやったことは画家の絵を眺めることだけ、畳に寝転ぶことだけ。僕の頬についた、畳の跡が一日を物語ってる。けれど、この畳の匂いというものが僕は好きで、知人の家にお邪魔した際、フローリングだと、どこか寂しい。家という空間の要は、畳だとすら思う。 

続きを読む