東京安全鴉

サーカス

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何か書いておきたいなあ、という思いがあるけれど、それが言語化されないもどかしさに、僕は泣いた。うそです泣かなかった。ただちょっとばかり悲しかった

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貴方、学生でしょ?学生って顔してますもんね。私ですか?私は只のサラリーマンですよ。いや、サラリーマンだったというのが正しいですね。何となく会社を辞めたんですよ、アハハ。辞めたら妻と娘は家を出ていって、それから数カ月経ちます。当然収入もなくて、仕送りなんて出来ないんで、養育費とかそんなもんすっぽ抜かしてるんですよ。そしたら娘から風俗嬢になったと連絡がありました。更に現金数万円が送られてきました。申し訳ない、とか、哀しいという気持ちは勿論あるんですよ。思えば会社にいた頃は馬車馬のように働いて、何も楽しくないのにひたすら働いてました。家族の為でしょうね。考えると狂いそうになるので、ひたすら働いて誤魔化していた訳ですが、何となく疲れて、ぽいっと辞めました、アハハ。それからは起きて、本でも読んで、酒飲んで、寝るという生活をしていたのですが、そりゃあ妻も娘も出ていくわけですよ。そして、今は娘の金で私はお酒を飲んでいるんです!別に旨くもないのにただ飲んでいるんですよ。忘れるために呑むんです。何を忘れたかったかはもう忘れました!こういう場所は常に紫煙が揺らいでますよね。揺れている煙に蛍光灯の光がぼやけて、それをずっと見つめていると、なんだか娘の顔が思い浮かぶんですよ。でも明確には思い出せないんですね。どこか輪郭が朧気なんです。泡沫の女になってしまったからでしょうか?別にそういう職を否定しているわけじゃないんですよ。でもなんか、少し哀しいなぁ、とか思うわけです。まぁ、今は全部失ったから関係ないんですけど。いやぁ、気楽なんですよ、何もないってのは。これはこれで幸福なんです!ハレルヤ!アハハ!アハハハ!

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ヨイコノミライっていう漫画がありますよね。結構好きなんですけど、じゃあ僕に未来というものがあるのかと問われれば否ですよ、否。何もせぬまま時間だけ過ぎ去り、僕は駄目に秀でてる、人より駄目だから、という感じで駄目街道を突き進んで、たどり着いたのがこの有様。まあ、でも、パンクらしいといえばパンクらしいですよね。パンクの精神、というかセックスピストルズ剽窃ですが、NOFUTUREってあるじゃないですか。多数のパンクマンが、喧嘩したり、酒に溺れたり、薬に溺れたり、古着をまとったりする中で、僕は人生をかけて未来を見ない生き方をしており、つまりはNOFUTUREを体現してるってことなんですよ。僕はもう一人前のパンクロッカーです!パンク万歳!NOFUTURE!FUCK!

(ちなみにセックスピストルズではgod save the queenが一番好きです。)

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僕は一応みっともないオタクの端くれで、なんとなくコスプレや女装をしてみたいと思う時がある。けど冷静に考えると僕は僕と言う人間のコスプレをして仮面をかぶっていきているので何の意味も無いと思った。疑問解決。パーフェクトアンサー。また一つ深淵に近づけましたね。嘘っぱちの。

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なんだかやりきれなくて飲み物が入ったビンを河原に持って行って叩き割った。破片が飛び散って少しけがをした。くそって思って川岸からサリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」を放り投げた。それくらいしか書く事のない一日。

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あるところに男と女がいました。名前は知りません、僕は頭が悪いので覚えてないのです、ごめんなさい。

で、男は女に求婚します。女は喜びます、しかし家が貧しいので金持ちの人間に求婚されて、否応なくそれを受けます。男は絶望しますが、女の事情を知っているので強く言えません。男はどんどん卑屈になります。それから数年たって、女は男の事を未だに忘れることができませんでした。男は、というと、毎日酒を飲み、賭博に精を出し、で女の事なんてすっかり忘れていました。男は街の人間からは白痴と呼ばれてました。神のいたずらで、白痴と女は出会います。男は、なんと嬉しいことに自分を取り戻しまたもや女に求婚します、女は涙何てながしながら喜びます、よかったね、ハレルヤ!って感じですけど結婚した金持ちはたまったものではない。どうにかして男を殺そうとします。二人で誰もいない教会に逃げ込みました。そこで心中しようとします。女は死にましたが男は生きてしまいました。追ってから逃げ切り、名前も変え、知らない街で男は別人として生活していました。やがて、結婚して子供ができて、男は幸福になりました。女のことは忘れていました。でもそれでいいと思うのです。男は幸福なんですから。幸福万歳!めでたしめでたし.