駄文学日記

サーカス

2023年上半期に観た映画で良かった作品たち(旧作)

屍より腐臭たちこめる夏、皆様はいかがお過ごしでしょうか?(無い季節の挨拶)

最近の僕は市場で母を拾い、隣人を殺し、裏切りに味をしめていました。

あとは新作を観るお金が無く、旧作の映画を観てばかりいた。60本程度を観た気がする。前置きはこの位で。

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狭窄する認識の増幅と解体/町屋良平「ほんのこども」を読んで

書くという行為が何かに従属する、ということ。
なぜ従属か。何をするかわからない、思い通りにならない体に従っているから。


Pascal Quignard,La Haine de la musique,1996(パスカルキニャール 博多かおる訳(2019)音楽の憎しみ 水声社 第一版 93ページ)

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夢ではなく、夢を見る時間そのものとしての映画「マルメロの陽光」

第一段階 エリセの映画として
本作は夢見るための舞台装置として機能せず、夢の不在を肯定する。夢見る時間そのものが映される。

第二段階 ロペスが主人公の映画として
現実が夢の不在を肯定するが故に、本作は夢を見る装置として機能し、夢見る時間そのものが映される。

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